マクドナルドのフィレオフィッシュはサステイナブル(持続可能)な魚が使われてるって知ってた?そもそも何の魚?

目次

マクドナルドのフィレオフィッシュはおいしい

皆さんマクドナルドはお好きですか?筆者は休憩やちょっとした作業があるときにたまに利用しています。

マクドナルドと言えばてりやきバーガー屋ビックマックが有名ですが、やはり私が紹介したいのはフィレオフィッシュです。

この記事を読んでいただければ、マクドナルドのフィレオフィッシュが何の魚が使われているのか、MSC認証とは何か?将来に向けて私たち消費者が選ぶべき魚のことを知ることができます。

マクドナルドのフィレオフィッシュに使われている魚はすけとうだら

マクドナルドのフィレオフィッシュに使われている白身魚はすけとうだらと言う魚です。

すけとうだらは主に寒い地域の海に生息している魚で、日本でも北海道や東北地方でよく撮れます。

すけとうだらは卵巣をたらこや明太子に加工したり、身はすり身やかまぼこ、魚肉ソーセージやはんぺんの原料になるなど、様々な魚介加工品に利用される非常に用途の広い魚です。

マクドナルドの公式ホームページによると、フィレオフィッシュのフィッシュポーションに使われるすけとうだらの原産地はアメリカ(ベーリング海)、ロシア(オホーツク海)とのことです。

箱のQRコードを読み取ることで原材料情報が得られる

これは決して珍しいことではなく、私たちが普段スーパーで購入するような明太子や魚肉ソーセージなどに使われるすけとうだらは、これらの産地が原料になっていることが多いです。

やばい魚が使われていると言う噂は嘘?

ソースがうまい

マクドナルドを始めとしたファーストフードには、実は見たこともないような気味の悪い魚が使われているとか薬漬けにして養殖した魚が使われているとか、そういう噂が後を立ちません。

しかし、実際にはそんな魚を用意する方がよっぽどコストがかかります。

餌を与える必要があり、広い場所が必要で、常に人間が管理する必要がある養殖魚の方がよっぽど高値になっているのです。

世界的な水産物の需要増加により、養殖魚の餌となるイワシやキビナゴなどの小魚は日々値上がりしています。

日本人は天然の魚の方が高級なイメージがありますが、ほとんどの場合天然の魚のほうが安いのです。

フィレオフィッシュのすけとうだらは持続可能性に配慮した漁法

さて、閑話休題です。マクドナルドのフィレオフィッシュの箱の側面に、海のエコラベルMSC認証と書いてあるラベルが付与されています。

これはMSC(海洋管理協議会)の基準に則って認証された、持続可能で適切に管理された漁業で撮られた水産物を利用していることを表すラベルです。

フィレオフィッシュに使われているすけそうだらは、水産資源や環境に配慮し、適切に管理された持続可能な漁業によって得られた魚だということです。

ちなみにMSCは天然の魚介類についての認証で、養殖の魚介類ではASCという認証が設けられています。

サステイナビリティと日本

ファストフードは持続可能性なんて眼中に無いと思っている方も多いのでは無いでしょうか。

欧米企業はサステイナブル(持続可能性)にけっこう敏感です。外資系ホテルのレストランシェフは、海産物はMSC認証の食材のみを仕入れるなんて話もよく聞きます。

「SDGsなんて日本だけで流行ってる言葉だ!」なんて論調が一時期ネットで話題になりましたが、もしかすると欧米ではサステイナブルはもはやあたりまえに意識していることなのかもしれません。

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2203/20/news012_4.html

ちなみにこの記事によると、持続可能な漁業・養殖の認証(MSC認証・ASC認証)を取得した魚を回転寿司で食べたいかという質問に対し、「積極的に食べたい」と答えた人の割合が10代が41.9%、20代が37.5%、30代が35.7%、40代が30.8%、50代が26.3%だったそうです。

世界の水産資源は危機的状況

実は今、水産物の世界的な需要増により多くの魚種は持続的に利用できない資源状態になっていると言われています。

持続的に利用ができないという言葉だと難しく感じる方は、「絶滅危惧」という言葉に換えて考えても良いと思います。

絶滅危惧の魚と聞いて皆さんがすぐに思い浮かぶのはウナギや本マグロ(クロマグロ)ではないでしょうか。

これらの魚種は絶滅危惧であり、将来的に私たちが利用することができるか不透明な「持続的な利用ができていない」魚種です。

これらの魚が持続的でなくなった決定的な要因は海洋環境の変化や温暖化、沿岸開発など様々に囁かれていますが、その大きな要因のひとつが乱獲です。

持続的な利用を脅かす「獲りすぎ」

以前の記事で紹介したせいこがに

乱獲は平たく言えば「獲りすぎ」の状態です。

魚をはじめとした水産資源は農業や畜産と異なり、基本的に人間の手を加えなくても勝手に増えていきます。

自然に増える速度を超えて大量に獲りすぎることで、資源が減り続けてしまうことになります。

漁業を適切に管理し、獲りすぎを防ぐ仕組みを作ることで水産物は回復し持続的に利用することができます。

マクドナルドに行ったらフィレオフィッシュを食べよう

ということで、マクドナルドでサステイナブルな魚を提供していると言う紹介でした。

魚の伝道師を目指す私としては、マクドナルドに行ったらぜひフィレオフィッシュを食べていただきたいと思っています。

そして箱の横に書かれたMSC認証マークを見て、スーパーやデパートに行ったら同じマークをつけた食材を買ってほしいと思っています。

残念ながら日本ではMSC認証を受けた漁業は以下の8つしかありません。

https://www.msc.org/jp/what-we-are-doing/Japan-MSC-certified-fisheries

実施の大変さや日本の漁業の規模(小規模な漁業者がほとんど)から言って、たしかにMSC認証を取得するのはなかなか難しいです。

消費者の意識が変わり、エコラベルがついた食材を積極的に選ぶようになれば、持続可能な漁法で獲れた魚が並びやすくなるはずです。

日本の海を守るため、世界の海を守るためにも、ぜひMSC認証を選んでいただきたいです。

ちなみに日本独自のMEL-J(マリンエコラベルジャパン)という認証もありますが、正直微妙です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次